第185号 2008年12月26日

[概況]
[景気]
11月輸出26.7%減、過去最悪:財務省によれば、11月の輸出総額は前年同月比26.7%減の5兆3,266億円となり、過去最悪の減少幅となった。
[動向]
<企業>
トヨタ、介護ロボ2010年実用化へ:トヨタ自動車は、早ければ2010年中に介護ロボットを実用化する。介護作業などを代替するロボット。
<再編>
GSユアサとホンダ、ハイブリッド車用電池開発へ:ジーエス・ユアサコーポレーションとホンダは、ハイブリッド車用リチウムイオン電池を開発・生産する。2009年春共同出資会社を設立。
<環境>
家庭用風力発電機を拡販:ニッコーは、出力1kwの家庭用小型風力発電機を拡販する。2009年10月期中に量産化し、価格は50-60万円。
<政策>
連携促進、企業の研究開発:経済産業省は、外部の経営資源を活用して研究開発を進める「オープンイノベーション」の促進に向けて制度改革をまとめた。企業間連携や公立研究機関との連携など。
<国際化>
中国では、日本スピンドル製造が現地企業と合弁で焼却炉の製造会社を設立10年に年100件販売を目指す、川崎重工業が非常用ガスタービン発電装置(3,200kw)2基を受注した、三菱電線工業が自動車用ワイヤーハーネス販売に進出する。タイとブラジルでは、不二越が二輪車向け軸受けを増産へ。タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、中国では、住友重機械工業が木質チップなどの新エネルギー用ボイラーを拡販する。アンゴラ、ザンビア、ジンバブエなどアフリカ7ヶ国では、豊田通商がトヨタ車の販売体制を強化する。アルジェリアでは、日揮が火力発電所向け保守・運転サービス契約を2件受注した(売上高年120億円)。モロッコでは、フジクラが自動車用ワイヤーハーネス工場を09年度新設しルーマニアから移管。米国では、タダノが伸縮ブーム式クローラークレーンを製造・販売するスパンデックを買収した(買収金額約33億円)。
[機械技術開発]
<新エネルギー> 太陽光エネルギー船、出帆
日本郵船と新日本石油は、太陽光発電モジュール328枚を搭載し最大40kwの発電を見込む自動車運搬船を完成し通電した。同船舶の電力の0.8%を賄う計画。今後、省エネ船舶の開発を加速するという。
<環境> 省エネタイプの小型ACモーター
K.R&Dとハイオスは、モーター内の4枚の着磁波形の改善やコア部分の角度の最適化などで、消費電力効率80%以上の小型ACモーターを開発した。冷蔵庫ファンや住宅、オフィス向けなど常時運転するところで省エネ効果を発揮するという。
<ナノ加工> 22ナノ世代高性能メモリー
産業技術総合研究所遠藤和彦主任研究員、大内真一研究員、昌原明植先端シリコンデバイス研究グループ長、小池帆平エレクトロインフォマティクス研究グループ長らは、22ナノメートル(ナノは10億分の1)世代で実用化が見込まれている、立体型新構造トランジスタの新たな特性バラツキ要因を究明し、そのようなばらつきが存在しても安定動作可能な新型メモリーの試作に成功した。実用化のメドがついたという。
<ナノ加工> 1回露光で32ナノ半導体量産
東芝は、屈折率の高い水に浸す「液侵露光」技術を使い、1回の露光で32ナノメートル(ナノは10億分の1)の回路を作ることに成功した。2010年以降、32ナノ世代半導体の量産化につなげるという。
<マイクロ> 微細流路をプレス加工、燃料電池向け
日本金型工業会西部支部と大阪府立産業技術総合研究所は、燃料電池用セパレーターとして、ステンレス鋼板(SUS304)に空気と水が通る深さ0.5mmの微細流路を試作する。誤差2ミクロン(ミクロンは1/1,000mm)以内の高精度金型と、誤差20ミクロンの完成品の製造を目指すという。
<自動車> 改善の集積、クリーンディーゼルエンジン
トヨタ自動車は、09年秋導入の新排出ガス規制「ユーロ5」に対応し、さらに燃費を10%向上した新型ディーゼルエンジンを開発し、09年1月発売の中型セダン「アベンシス」に搭載する。改良点は、噴射圧2,000気圧のコモンレールやピエゾインジェクターの採用、構成部品の徹底見直しによる小型軽量化、摩擦抵抗低減の工夫などを集積して実現した。ディーゼルエンジン分野には、ガソリンエンジン分野の「三元触媒」技術のような決定打となる技術がないので、開発余地がまだ多いという。
<生産> 研磨効率40倍以上に
日本工業大学システム工学科鈴木清教授富山県立大学デザイン工学科岩井学講師らは、ダイヤモンド試料に電流を流し、高速回転する円盤工具に押し付けて研磨することで研磨効率を40倍以上に高めた。導電性ダイヤモンドや多結晶ダイヤモンド焼結体(PCD)の切削工具などへの活用が広がりそうだという。
<ロボット> 筋電位入力パワーアシストハンド
福島県ハイテクプラザいわき技術支援センター安藤久人氏、冨田大輔氏、いわき明星大学清水信行氏、村田種雄氏、(有)品川通信計装サービス杉崎辰夫氏は、医療機関と連携して、リハビリや作業補助用パワーアシストハンドを試作した。軽量化と改良により、頸髄損傷者の日常動作(握る・つまむ)を補助するものに発展させたという。
<ロボット> 食器片付けアーム
東京大学とパナソニックは、カメラや手のひらに埋め込んだセンサーなどで食器を認識し、落とさないで丁寧に運ぶ腕型ロボット(アーム)を開発した。小型化などの改良を進め、5-10年後の実用化を目指すという。
<ロボット> <医用機器> ダイヤモンドによるDNAの高感度計測
産業技術総合研究所ダイヤモンド研究センター上塚洋研究員とNianjun Yang産総研特別研究員は、10ナノメートル(ナノは10億分の1)間隔のダイヤモンド剣山を電極材料とする電気化学センサーにより、従来の電気化学センサーを数桁上回る感度でDNAを検出した。今後、医療検査や食品安全分析などに貢献できるという。
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